たくさん悩んでThinkPad X13 Gen4 AMDをLenovo直販で買った
ThinkPad X13 Gen4 AMDを買った記事です. どのようなカスタマイズをしたか,Lenovo直販サイトで到着までどれくらい掛かるか,デュアルブートでLinuxを起動できるかなどを確認しました.
大学生になったタイミングで購入したパソコンがスペックの限界を迎えている.
メモリ8GBでストレージ256GBである.
Dockerを動かしながらYouTubeを見るだけで終わりを迎える.
電池持ちも良くなく,移動中気軽にソフトウェアをビルドすることもできない.
残り数ヶ月で社会人になるため,学生割引が使えるうちに社会人生活で必要なパソコンを早めに買っておくことにした.
ThinkPadがほしい
1話 かっこいい
王様達のヴァイキングを見て,ThinkPadを知った.
エンジニアたるもの,これに憧れないわけがない.
2話 種類多すぎ!?
ThinkPadは(シリーズ * サイズ * 世代 * CPUメーカ * カスタマイズ)というあまりの選択肢の多さに,UUIDの代替できるのかと疑うほどの商品数から選ぶ必要がある.
シリーズだけでもE,X,,X1,Z,T,P,Lなど様々なシリーズがあり,それらが単に性能順でもなく,ZはZ世代向けだとか,謎の区分がされている.
さらにシリーズの中にも細分化されており,XシリーズはX1 CarbonだとかX1 Nanoだとか,また別系統でX13だとか,はてはX13 Yogaだとか,3階層くらいシリーズがある.
例えばE14シリーズであれば2枚SSD挿しができる上,SSDの交換とメモリの交換も(頑張れば)可能である一方,X13シリーズはSSD1枚でメモリもオンチップで交換できないなど,製品により内部仕様も大きく異なる.
その上で世代の違いやCPUメーカの違いまであり,例えばX13 Gen4 AMDだとか,X13s Gen1とかある.
さらにそれらをカスタマイズしてCPUやメモリ,周辺機器を変更できる.
ThinkPadを選ぶことは最適化問題を解くことに等しい.
3話 セール多すぎ!?
この大量の組み合わせが24時間セール,休日セール,ThinkPadセールやクリスマスセールなど,毎日どこからしらがなんらかのセールをやっている.
むしろセールしないほうが買いやすいまであるのではないだろうか……
セールは多いものの,だいたい割引率は同じなので,欲しい商品を見つけたら,何週間か毎日確認することで,ある程度底の割引率が分かるようになることが分かった.
例えば私が購入を決めた「【アップグレードキャンペーン対象】ThinkPad X13 Gen 4 AMD」は最大の割引率が学生ストアでの51%である.
ただしこの割引は元の値がそもそも割り引かれているパターンもあってなんとも言えず,そういった場合は代理店向けの販売PDFがあるので,それを見ることで直販サイトがそもそもどの程度割り引いた額にしているのかを確認すると良さそうである.
4話 もうなにもわからない
あまりにも選択肢が多すぎると人間は決めることができない.
お見合いの時代のほうが結婚後の満足度が高かったみたいな話のように,むしろ選択肢が少ない方が幸せになれる.顧客がほしいのは自分が満足できるPCであって,最も最善の選択を必ずしもする必要はない.
サイズや重量など必要な要件を定義した上で,その中に合うものを探すことにした.
特に今回は社会人生活で気軽に持ち運んでいろいろなところでパソカタしたいという要件があり,電池持ちとサイズと重量のクリアは必須であった.
選ばれたのはX13 Gen4 AMDである.
重さや見た目に加え,CPUを比較できるサイトを用いてCPUも色々比較して,AMD版を選んだことも特筆しておきたい.(X13 Gen4にはIntel版とAMD版がある)
5話 魅惑の学生ストア
さらに学生ストアなるものがあり,セールから+数%セントさらにセールが加算できる.
どうやらセールも公式ストアと連動しているみたいなので,学生であれば学生ストアを用いるのが最も良いと判断した.
アキバのヨドバシなどに行けば,Lenovo専任の担当の方が居て独自の割引を適用してもらえるが,この割引と学生ストアの割引を比較すると,学生ストアの方が割り引かれていることも調査の結果分かった.(もちろん店舗には店舗なりの良さがあるが,割引率では学生ストアが現段階で最強だと判断した)
6話 カスタマイズ
私が選んだ商品は「アップグレードキャンペーン対象」となっており,カスタマイズを一定額すると安くなる。
今回は18万円以上の購入で2万円割引なので18万付近となるカスタマイズを狙いたい.
この選択では右のCPUを選ぶと+2万もするように見えるが,実際は51%OFFの商品割引が追加パーツにも効くので+1万程度である.
私は左のRyzen 5 PRO 7540Uでなく右のRyzen 7 PRO 7840Uにしたが,決めては内蔵グラフィックス性能の差である.
前者が2.56 TFLOPSなのに対して,後者は8.12 TFLOPSとぶっちぎりである.
販売サイトの選択画面では書いてない情報であるが,X13 Gen4はGPU非搭載なので,この差はでかい.
メモリもX13 Gen4はオンボードであるため,後ほど変更できない.
よって多少割高でも32GBを選ぶ.
(16GBはDockerを起動しながらYouTubeを見るには心許ない,いや全然足りない)
ストレージも大きいに越したことはないが,少々割高である.
X13 Gen4のSSDは2280という入手性の高い一般的なサイズであることに加え,海外の分解動画でX13 Gen4のSSDは換装可能であることも確認できたので,足りない場合は後で変えることを前提に512GBにした.512GBをパーティション分割して256GBずつWindowsとLinuxに当てる予定である.
ディスプレイで罠となるのが「マルチタッチ非搭載」の表記である.
これはシングルタッチができる訳でなく,そもそも画面タッチができないことを意味しているらしい.
つまり実際に画面タッチが使えるのは一番右のディスプレイのみである.
おでかけ中にお絵描きもできるように,一番右のものを選んだ(18万円以上にして2万円割引を適応させるための調整という理由もある).
内臓カメラも一番右のIRカメラ付きのものでないとWindows Helloでの顔認証ができないので,一番右を選ぶ.
キーボードも罠であり,どうやらバックライトの有無で打鍵感も違うらしい.
レビュー動画で確認し,バックライト付きのほうが叩きやすそうだったのでそちらを選んだ.
バッテリーも初期選択されている3セルでなく,容量の大きい4セルにする.
そもそも電池持ちの公称値は4セルで計測された値なので,こっちを選ばないと想像通りのバッテリー持ちは期待できない.
7話 購入
最終結果はこのとおりである.
21万円割引というAmazonのプライムデーでの詐欺業者の割引額みたいになっているが,代理店向けのPDF資料にかる価格を見ると同等のスペックが30万程度で販売想定となっており,比較的正しい割引額らしい.
ということで購入した.
8話 いつ届くの
海外工場での生産→出荷なので,生産するまでの日数+輸送に掛かる日数のどちらも加味する必要である.
出荷予定日が遅れつつも,結局12/7に注文した商品は12/15になってやっと海外工場から出荷された.
出荷状況に配達のIDも載るようになった.
Nittsu NEC Logisticsは超大まかな情報しか見れないが……到着予定日は分かる.
しばらくして出荷状況の番号がKintetsu World Express HK Limited になった
この番号は近鉄エクスプレスの公式サイトの貨物追跡→海外でReferenceにチェックを入れて番号を入れると閲覧できる.
使用した飛行機の情報が事細かに表示されるが,あくまで航空便の情報のみ
しばらくして、またNittsu NEC Logisticsの番号に表示が戻った。
直前になってお届け先予定日が早まった!!
しばらくして,ヤマト運輸の伝票番号も表示されるようになった.
ここまでくれば勝ちである.
コスパは良いが,海外工場で作って直発送なこともあり,出荷までに時間がかかる上,到着はさらに先になる.これでもマシな方で,ものによっては3ヶ月待ちとかもザラである……
どちらにしてもちゃんと届いたので結果オーライである.
待っている時間が一番楽しかった説はあり,クリスマスイブと同じである.
爆弾です!?
9話 開封
ご丁寧に二重包装になっており,長距離輸送でも箱が汚れない仕様になっている.
内箱かっこいい.
これが同封物.
X13 Gen4ではマグネシウムが使われているらしい.
セットアップをしてみる.
Windowsはあまり使わないけど,無くすと後々不便なので入れておく……
10話 デュアルブート!!
過去にノートPCをLinux専用マシンにして生活したら意外と不便だったので,WindowsとLinuxを両方持ち運べるようにしたい.
そこでデュアルブートの出番である.
SSD1枚しか無いので,Windowsでパーティションをぶった切って空きを作る.
空けたパーティションにEndeavourOS(Arch Linux系のディストリビューション)を入れる!!
無事入った.
dotfilesがあるといつでもどこでも同じ環境が作れて便利だね……
画面タッチも使えて,やはりThinkPadとLinuxの親和性の高さを感じる.
(Surface LaptopでLinuxを使っていたときは画面タッチやスリープができなかった)
Secure Boot切っててもWindows11が起動できて無事デュアルブート構成完成.
至高のおでかけ環境ができた.
Linuxのブート画面をThinkPadで見るの至福すぎる.
11話 待望の電池持ち
公称値20時間の電池持ちだが,公称値の半分が実際使える程度だと言われている.
実際触ってみて確かに10時間持たないくらいな所感である.
利用用途によるだろうが,ソフトウェアのビルドをぶん回してると,持って3時間程度まで落ちる.
普通にNeoVimでコーディングする分には10時間くらい行けそうなので想定どおりである.
12話 たくさん悩んでThinkPad X13 Gen4 AMDをLenovo直販で買った
ThinkPadは想像以上に良かった.
価格面と性能のコストパフォーマンスでも満足度が高く,見た目もかっこいい.
次もThinkPadが欲しくなる.
今回の選定要件では重さと厚みがクリアできなかったがE14とかは10万以下でSSD2枚挿しもできてバッテリー20時間持つので良いし,予算の都合で見送ったZ Gen2は天板が亜麻繊維なのもよい……
一方で購入までの道のりはあまりにも長すぎた.
届くまでの日数の不満よりも,選択肢とセールが多すぎて選びきれないことの不満が大きい.